黒潮よさこい

昨日は第8回黒潮よさこいだった。おそらく僕のよさこい人生の中で一番、どきどきはらはら、イライラ、ワクワク、いろんな感情が渦巻いた日であった。

黒潮よさこいは、今年度初めての審査が行われるよさこいイベントだったので、当然ファイナルをめざして練習を積んできた。絶対に負けられないという気持ちが強く、それはメンバーも同じだった。
そんな気持ちが銚子入りしてすぐ空回りをはじめる。パレード会場で位置確認の練習をしているときに、メンバー同士がフォーメーションのことでもめはじめる。飛び交う怒号。雰囲気は最悪に。とりあえず通しを1本踊って何とか形を作るが、これで上位なんか狙えるのかと不安になる。

最初はパレード演舞。ここでも踊り子の傘の入れ物が演舞中に壊れるハプニング。見せ場で傘が開かず苦難のスタート。

そしていよいよステージでの審査演舞。「このためにやってきたんだ。」と気合いを入れ演舞を開始。あとでビデオを見たがほぼミスのない素晴らしい演舞ができた。お客様や審査委員も笑顔で楽しんでいただけたようだ。審査委員のひとりからは「採点するのを忘れて見入ってしまった。」とのうれしいコメントまでいただいた。

昼食をはさんでパレードを2回連続で踊る。その1回目は、舞ちはらのイベントに毎回埼玉から来てくれる「T田ちゃんに捧げる演舞」として踊った。ゴールで見ていてくれたT田ちゃんもすごく喜んでくれたようだ。この演舞がまた自分で言うのも何だけど、「秀逸」。誰かを想って踊るのは大切なのだね。

そして、いよいよファイナル進出の結果発表の時が来る。ファイナルは1位〜6位の6チームが進出する。まず7位〜12位のセミファイナル進出チームが呼ばれる。舞ちはらの名前はない。よし、行けたか?6位、5位と名前が呼ばれていくが舞ちはらの名前は呼ばれない。ついに2位まできて他のチームが呼ばれる。
僕は何度も味わったあのイヤーな予感におそわれた。これだけやったのに13位以下なのか?すると、
「第1位YOSAKOI舞ちはら!」とコール。
なんと1位でのファイナル進出となった。メンバーはみんな抱き合って泣いた。ついに、ついに念願のファイナル進出を最高の形で成し遂げた。

続けてすぐにファイナルのパレード演舞。舞ちはらは抽選で最終6番目の演舞に決まった。涙で乱れたメイクを直し、最後のフォーメーションチェックを行い、満を持して最後の演舞にのぞんだ。ありったけの力を振り絞り、叫び、最高の笑顔を観客へ届けた。曲が終わったときすべてに悔いは無かった。やりきった。

結果発表を待つ間に、演舞を見てくれた、他のチームのメンバーがたくさん僕らのところにやってきて、目に涙をためながら「感動した。おめでとう。」「本当に素晴らしい演舞だった。」と言ってくれた。うれしかった。こんな演舞をできた僕らは幸せだ。

終結果の発表。メンバーみんなで手をつないで輪を作り、祈るように発表を待った。
〜結果は準大賞。最後の最後に他のチームに逆転されてしまった。自分たちのもてるものすべてを出してこの結果だ、悔いはない。

帰りのバスで初めて祝杯を上げて家路についた。ちはら台に帰ってからも近所の居酒屋でもう一度祝杯をあげた。

YOSAKOI舞ちはらは結成7年目にしてようやくメジャーな賞をいただいた。

「めざしたあの頂はまだまだ遠い。」

これはゴールではなく最初のステップと考えて、明日からはまた次の目標をめざそう。

第8回黒潮よさこい祭り結果